神道的生活〜神道とは生きることと見つけたり

神道とは、人生を充実させることと見つけたり

真の自立した人を目指す!宮本武蔵『独行道』から学ぶこと!

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日本で一番有名なサムライといえば、宮本武蔵

吉川英治さんの小説や井上雄彦さんの『バガボンド』なども有名ですね。

 

宮本武蔵はストイックに剣の道、天下無双の道を突き進んでいきました。

そんな宮本武蔵が生涯に残した文書で有名なものは2つあります。

ひとつは『五輪書』、そしてもうひとつは今回ご紹介する『独行道』になります。

 

『独行道』は一枚の紙に書かれた21カ条からなる教え。

宮本武蔵が亡くなる7日前に洞窟で書き上げたという伝説の書になります。

 

遺作ということで、武蔵の生き方や後世に伝えたいことなどが端的にまとめられています。

真の意味で自立をし、ひとつの道に向かってストイックに邁進した武蔵の生き方を学んでみましょう!

 

独行道(獨行道) 21カ条を解説

『独行道』とは、読んで字の如く「何も頼らずに、自分の力のみで生きる道」のことをいいます。

 

人や起こる出来事に心を乱されずに、自分自身の人生を歩んで行くこと。

そのためにはどんな心構えをもつべきかが、武蔵の経験から列挙されています。

 

あまりにもストイックすぎて、現代を生きる我々にとっては実行できないことが多いと思いますが、絶対に生きる上において参考になると思います。

 

一、世々の道をそむく事なし。

世々とは、我々が生まれる前からずっと続いている命のリレーのことを言います。

自分の命は先祖代々受け継がれてきたということを改めて自覚し、命の理を大切にしていきましょう。


一、身にたのしみをたくまず。

生きていれば楽しみはたくさんあります。

この教えはその楽しみを否定するものではありません。

 

「たくむ」とは巧むと書きます。

楽しみを巧むとは、自然に受け取る楽しみ以上のものを求めたりしない事を言っています。

 

逆にいうと、巧まない楽しさをもっと追求すべきではないでしょうか?

日々の瞬間瞬間にある楽しみを見出しましょう。


一、よろづに依枯(えこ)の心なし。

依怙とは、「不公平」「頼る心」という意味があります。

言い換えると、全てのものに差をつけて、平等に見れないという事ですね。

 

あるひとつのものに頼りすぎたり、逆に不公平に扱ってみたり、そうやって自分の欲心でほかの人やものを「利用するように」扱ってはいけません。


一、身をあさく思、世をふかく思ふ。

自分の身よりも、社会や世の中のことに関心の比重を置きましょう。

 

人のために生きたいというのは誰もが持っている心ですが、それを実行しなければ尊敬は集まりません。

そして世の中のために本当に生きている人は、自分よりも世の中や周りの人を天秤にかけ、自分の欲心などに節度をつけている人なのです。


一、一生の間よくしん(欲心)思はず。

一生の間に欲しいと思う心を無くしましょうという教えです。

 

何かが欲しい!と視界が狭まってしまう時は、こころは自分の真ん中にいません。

どこかに心が傾き、その隙を狙って悪い敵に入り込まれてしまいます。

 

一、我事におゐて後悔をせず。

自分のした事に対し、後悔をしない事が大切です。

 

・後悔をしないように行動する

・後悔しないように反省と対策をする

・後悔しないように、起こったことをポジティブに捉えて活かす

 

現代の自己啓発に繋がるような考え方かも知れませんね。


一、善悪に他をねたむ心なし。

物事の善悪を判断する時には、妬む心やその人への感情を挟まないということです。

 

坊主憎けりゃ袈裟まで憎いという言葉がありますが、キライな人が何かすると「それは悪だ!」と思いがちですよね。

 

そういった自分の感情や妬みなどを取り除き、悪いことは悪い、良いことは良いと考えられるようにしたいものです。


一、いづれの道にも、わかれをかなしまず。

人は一人で生まれ、一人で死んでいくものです。

その人生において、別れは必然のもの。

 

だからこそ、別れを悲しんでやりたいことを我慢してしまったり、別れにうじうじしてしまったりなど、人と別れる事に対して固執をしてはいけません。

 

周りの人は、私の人生を生きないのです。

大切なことは、どんな別れがあろうと自分の人生を全うすること。

 

悲しさは横においといて、自分のする事に常にベストを尽くすことが大切という教えです。

 

一、自他共にうらみかこつ心なし。

自分にも他人にも恨み言や愚痴などは言わないということです。

 

「あぁだったいいのに」「あのとき〇〇されたから」などなど、恨み言や愚痴は他人への責任転嫁や将来に対する妄想からやってきます。

 

妄想や責任転嫁をしている人が自分の人生を作ることはまずできません。

禅の言葉に『主人公』という言葉がありますが、自分の人生を他人に左右されずに、自分で生きるためには、責任転嫁をしない覚悟が必要なのです。

 


一、れんぼ(恋慕)の道思ひよるこゝろなし。

思いよるとは、そこに心が惹かれることをいいます。

 

GLAYグロリアスという歌に「恋に恋い焦がれ恋に泣く」という歌詞がありますが、これを戒めています。

 

人が恋に落ちるのは自然の摂理であり、それは否定できません。小説の『宮本武蔵』や『バガボンド』でも、宮本武蔵はおつうという女性を想い慕います。

 

ですが、宮本武蔵は恋に酔うことはしませんでした。淡々と自分の目指す天下無双の道を歩んでいきます。

 

恋愛は人生の大目標ではありません。

大切な人ができると人は強くなりますが、恋に酔うと人は弱くなり、やるべきことから外れてしまうことへの戒めなのですね。


一、物毎にすき(数奇)このむ事なし。

物事に対して、いちいち好き嫌いを言わないことが大切です。

 

好き嫌いをいちいち言うということは、その物に執着し、それに頼ろうとする心があるのです。

そのものが無いとダメだと思うから、人はそれを好きだの嫌いだのというのですね。

その心は執着や他のものに縋る心を産みます。

 

今目の前にあるもの、与えられたものを大切にし、愛でることが大切です。


一、私宅におゐてのぞむ心なし。

住めば都、では無いですが、どんなところでも快適に過ごし、満足することができる心が大切だということです。

 

〇〇でないとダメ!というこだわりは、自分以外に依存をするということで、人間的な弱さを生み出すのです。


一、身ひとつに美食をこのまず。

自分ひとりのために美食をしない。

 

ここで「身ひとつ」=自分のためだけに、と言っているのは、他人へのおもてなしや共食などを否定していないということだと考えています。


一、末々代物なる古き道具所持せず。

我が家に伝わる〇〇などといったものを所有しない方がいいといっています。

これは道具だけでなく、家に伝わる地位や名誉などにもこだわらない方が良いのですね。

 

代々伝わるものがあると、

・それを維持するために守りの姿勢になってしまう

・自分から事を起こさずに、家に伝わるものだけで満足してしまう

などのデメリットがあります。

 

だからと言って捨ててしまったり、手放してお金に変えてしまったりするのも困りものですね。


一、わが身にいたり物いみする事なし。

「物忌み」というのは神道用語で、家の中に身を潜めて、ケガレやツミなどから身を守ることをいいます。

 

ここから、リスクや嫌なことから逃げないこと、引きこもって守りの姿勢にならないことをを指しているのではないかと考えられます。


一、兵具は各(格)別、よ(余)の道具たしなまず

兵具は別として、その他の道具にこだわりを持たないこと。

この教えでは、「兵具は別として」という部分がポイントになります。 

 

サムライである武蔵にとって、兵具とは天下無双の道に必要な道具です。それ以外の道具は気にしないという事をここでは言っています。

 

つまり、自分の目的や歩む道に関係のあるものにはこだわり、それ以外の道具にはこだわりを持たない事。つまりは、目標のことだけ考えて生きるという意識を、道具選びにも現すことが大切だということです。


一、道におゐては、死をいとはず思ふ。

自分の目標や道を達成するためには、死を厭わないということですね。

 

自分ひとりでしか完結しないような、我欲を満たす程度の小さい目標だと、その目標のために死ぬことができなくなりますね。

自分が死んだらその欲や甘い汁を吸えなくなってしまいますから。

 

だからこそ、生死をかけられるような大きな目標や理念に生きるべきなのです。


一、老身に財宝所領もちゆる心なし。

残り時間の少ない老人になってまで金や財宝を追い求めないように、と言っています。

 

・いつかは欲や金銭欲を捨てられるように努力すること

・金が無いと無性に不安になるような心を克己すること

・客観的に自分を見ること

・金や財宝以外の生きがいや評価軸を持つこと

・老いた時には金や財宝などではなく、人間性で評価を得よう

 

などなど、様々な教訓が得られます。

 

一、仏神は貴し、仏神をたのまず。

神仏は尊いものです。

ですが、それに現世利益を頼んだり、逃避のために依存をしないということです。

 

ここで大切なのは、神仏を頼まないけども、神仏を否定しないということです。

目に見えないものや、神徳仏徳などを否定した先に待っているのはディストピアなのです。

 


一、身を捨ても名利はすてず。

命よりも名を捨てないようにしようということです。

追い込まれた時やもうダメだ!と思った時、辛い時にはヤケになってしまう人も多いでしょう。

 

しかしここでヤケになり恥をかいて、自分の名に傷をつけない事が大切です。

感情的になるのをグッと堪えましょう。


一、常に兵法の道をはなれず。

常に自分の行く道のことをベースにして生きる事を説いています。

宮本武蔵は常にサムライの教えである兵法を頭において、それをベースに色々なことを考えたそうです。