神道的生活〜神道とは生きることと見つけたり

神道とは、人生を充実させることと見つけたり

共感できる?磐長姫(イワナガヒメ)という選ばれなかった女神

f:id:EitaMido:20190511191030j:image

磐長姫(イワナガヒメ)の伝説

 

ニニギに選ばれなかった女神

古事記日本書紀に書いてある伝説から紹介します。

 

妹である木花咲耶姫がニニギと婚約した時のお話です。

これに喜んだ木花咲耶姫の父・大山祇命は、姉である磐長姫も一緒にニニギに嫁がせました。

 

美女である木花咲耶姫とは対照的に醜女と言われていた磐長姫は、その容姿の醜さから父の元に返されてしまいます。

 

その時に父親の大山祇命は憤慨して言いました。

木花咲耶姫は繁栄を、磐長姫は永遠の命をあなたとあなたの子孫にもたらすはずだった。だが磐長姫を拒絶したために、永遠の命は手に入れられなくなったのだ!!」

 

日本書紀の異説によると、選ばれなかった磐長姫の呪いとして、人類に寿命ができたといわれています。

 

貴船神社の「結の社」伝承

これは京都にある貴船神社の伝承です。

本殿と奥之院の間に、「結の社」がありそこに磐長姫に関する伝説があります。

 

ニニギに拒絶された磐長姫は、恥じ入りて貴船の地までやってまいりました。

 

そして誓うのです。

「私が選ばれなかったこの悲しさは他の人には感じて欲しくない。私はここにとどまって、二度と私のような悲しみを生まないように、人々に良縁を授けよう。」

 

なにこの子、めっちゃいい子!!!

 

ここでは和泉式部が、悲恋の和歌を詠んでいます。夫が浮気をして、他の女に入れ込んでいるというのです。

 

ものおもへば 沢の蛍も わが身より あくがれいづる 魂かとぞみる

(あの人を想いながらこの沢をみてると、蛍がたくさんとんでいます。無数にバラバラになって飛ぶ蛍のように、私の気持ちもバラバラになって辛いのです。)

 

と上の句を読むと、とこからともなく返歌が返ってきました。

 

おく山に たぎりて落つる 滝つ瀬の 玉ちるばかり ものな思ひそ

(山の奥でひっそりと落ちる滝のしぶきのようにバラバラになるまで、落ち込んでてもしょうがないよ)

 

この返歌は貴船の神様からのものだと言われています。

もしかすると磐長姫の優しい心が返してくれた和歌なのかもしれませんね。

(伝承によると男の声で返歌があったということですが。)

 

 

大室山の民間伝承

静岡県伊豆半島にある大室山には、火口に磐長姫を祀る神社があります。

ニニギに選ばれなかった磐長姫は、それを恥じて大室山の火口に身を投げたという伝承があります。

 

これ以外にもこの富士山周辺には、磐長姫と木花咲耶姫に関する伝承が多くあります。

そのほとんどが、富士山である木花咲耶姫と、その他の山(八ヶ岳や大室山)である磐長姫の物語です。

 

富士山(木花咲耶姫)に嫉妬しているため、大室山や八ヶ岳では木花咲耶姫の話をすると呪われるという伝承などもあります。

 

 

宮崎県の銀鏡神社の伝承

自分の醜い姿をもう見たくない!

こんな自分の姿を写す鏡なんて!

と、鏡を放り捨てた伝承があります。

 

 

磐長姫(イワナガヒメ)の神徳・ご利益

主なご利益

・長寿祈願

・家内安全

・永遠や長く続くように祈る

・縁結び、復縁

など

 

 

長寿・永遠を司る神様

大山祇命が言うように、磐長姫は「永遠の命をもたらす」ご神徳があります。

 

モテないからこそ縁結びの神様に

貴船神社の結の社では、「私のような悲しい人を出さないように、私が他の人の良縁を結びます」と気丈かつ純真な一言を放ったといわれます。

この良縁とは男女の縁のみではなく、その他の人間関係や仕事、社会とのありとあらゆる繋がりにご利益があるといわれています。

 

失恋はとても精神的にキツイものですよね。

その敗れた相手が妹であるなら尚更です。

ですが貴船の伝承によると、その悔しさをバネに他の人を助ける道を選んでいます。

 

私は御利益よりも、この磐長姫の優しさや前向きな姿勢を見習うべきだと