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天皇って何してるの?激務で大変な天皇のお仕事=国事行為を詳しく、わかりやすく解説!!

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平成31年4月30日をもって、明仁天皇が退位されます。

いい意味でも悪い意味でも、天皇や皇室にスポットライトが当たる事となりました。

 

そこで「天皇って何してんのう?」っていう人もいると思いますので、

 

日本国憲法に定められた天皇の仕事についてご紹介をしたいと思います。

天皇の仕事には、祭祀や行幸などたくさんありますが、今回は日本国憲法に定められている範囲のものに絞っています。 

 

日本国憲法には天皇が行う仕事についても記載していますが、今回は第7条を中心に見ていきたいと思います。

(今回は第1条の「日本国の象徴」に関しては触れません)

 

ちなみに天皇が行う仕事のことを国事行為と言います。

 

今回は国事行為に関して、ざっくりとみていきたいと思います!

 

天皇のお仕事=国事行為って何するの

 

天皇陛下の仕事は、憲法で決められた国事行為があります。

これからご紹介しますが、国事行為にはたくさんの種類があります。

このひとつひとつに対して、天皇は丁寧に向き合っているといいます。

 

例えば天皇の国事行為の中に、「叙勲(勲章)を与える」ことがあるのですが、この書類だけでも4000枚を超えるそうです。

 

全受章者の受章理由が書かれた「功績調書」が添付される。それが4000人分で「大人の身長を超えるくらい」の厚さになる。

引用:こんなにもたいへんな、天皇「国事行為」の中身(山本 雅人) | 現代新書 | 講談社(1/3)

 

その他の公務に合わせて、この書類の一つ一つに目を通しているのですから、天皇の仕事も大変だと言わざるを得ませんね。

 

 

天皇のお仕事=国事行為は、国民主権・民主主義とうまく連動している所に注目!

 

天皇の仕事=国事行為。

これは、うまく国民主権・民主主義の精神と連動して国を支えています。

 

国民主権とは、国民一人一人が国の政治を決めていきますよ、という考え方ですね。

 

政治を決めるのは、国民一人一人が選んだ国会議員や内閣総理大臣です。

 

それでは天皇は何をするのか?

 

天皇は、国会や内閣が決めたことに対して承認をするイメージです。

 

天皇が内閣や国会に「任せたよ」と言い、そして内閣や国会が決めたことに対して「これでいこう!」と承認をしていく感じですかね。

 

例えば、国民が決めた内閣や国会であっても、権力を持てばそれを悪用する事があるのです。

 

その時には、天皇は「え?これなんでこうなるの?おかしくない??」と質問をすることが出来ます。

 

天皇には内閣や国会が決めたものを拒否したり覆せるような権力はありません。

あくまでも、質問するだけにとどまるのです。

 

しかし、天皇という日本の象徴が「これ大丈夫なの?」と言えば、

 

国民も「これなんかおかしいんじゃね?内閣やめちまえよ!!」となり、

 

権力を乱用した内閣や議員たちの支持率が下がって、選挙に勝てなくなってしまうかもしれませんよね。

 

だから天皇の存在は、内閣や議員たちの権力の悪用を防いでいるといっても過言ではありません。

 

こうやって、国民主権天皇はお互いに補い合って国を支えています。 

 

国事行為の内容

 

1、総理大臣を任命する

これは、国会が指名した人を任命するということです。

天皇が好きに「こいつが総理大臣だ!」と指名する事はできません。

あくまでも、選挙で選ばれた国会議員が決めた総理大臣に、「あなたでOKですよ、お願いしますね」と言ってあげるイメージです。

 

2、最高裁判所のトップを任命する

最高裁判所とは、日本で一番重要な裁判所です。

その裁判所のトップも天皇が任命します。

ここでも総理大臣の任命の時と同じく、天皇が「あなたを最高裁判所のトップに決まる!」と好きに指名する事はできません。

内閣の「この人にしますわ」という指名に、「OKですよ」と承認をするイメージです。

 

3、憲法の改正、法律、政令や条約などを公布します

国会や内閣が決めた法律や法令などを国民に公布し、知ってもらいます。

 

4、国会を召集する

これも天皇が時期などを好きに決められるわけではありません。

内閣の助言と承認があり、初めて「国会開くよ」と国民に公布します。

 

5、衆議院を解散する

衆議院の解散は、大きくわけて3つのタイミングがあります。

 

①国会が内閣不信任案を出したとき

②任期満了

内閣総理大臣の判断

 

この3つがあり、これに関して内閣の助言と承認を得て行われます。

 

6、国会議員の総選挙を公示する

国会議員の総選挙のタイミングで、天皇が国民に公示をします。

もちろん天皇が好きにタイミングを決められるわけではありません。

 

7、各省庁の大臣や官僚、日本国大使の委任状などを認証する

法律で定められた手続きに則って決められた、各省庁の人事を認証します。

 

8、恩赦などの刑罰を軽くする事を認証する

恩赦というのは、刑罰を軽くすることをいいます。

特に天皇が変わる、譲位のタイミングや、皇族のご成婚などのタイミングで行われることが多いです。

 

恩赦に関してはこの記事がわかりやすいと思います。

https://star-children.com/event/pardon#i-2

 

ちなみに恩赦の決定は内閣がします。

この決定を、天皇が承認します。

 

9、勲章などを国民に授与する

社会や国に貢献した人に対して、名誉や勲章を授与します。

春秋叙勲及び褒章、文化勲章などが有名ですね。

 

10、外交文書を認証する 

批准書や外交文書を認証します。

 

11、外国からのVIPをおもてなしする

外国の大統領や大使、公使などをおもてなしします。

 

12、儀式を行うこと

 ここでいう儀式とは、国家的な性格を持つ儀式をいいます。

即位の礼大喪の礼など、天皇が変わるときの儀式や、新年の祝賀の儀などは国家的な儀式とされています。

 

また、天皇は日本の古来からの宗教である神道のトップになります。

その神道の儀式は、国家の安定や平和を祈る儀式なのですが、

これは国事行為ではなく、天皇がプライベートでやる儀式に過ぎないということになっています。

 

繰り返しますが、天皇の仕事は激務!!

繰り返しますが、このすべての仕事に対して、天皇は真摯に、ご丁寧に向かわれています。

 

それら国事行為関係の書類の「すべてに目を通されている」ことについて、証拠はあるのかと思う人もいるだろうが、過去、一部の受章者たちの功績調書が添付されていないことに気づき、指摘されたことがあるのだという。それは「すべての書類に目を通されていたから、ということでしか説明がつかない」

引用:こんなにもたいへんな、天皇「国事行為」の中身(山本 雅人) | 現代新書 | 講談社(1/3) 

 

上記に書いた国事行為のほかに、行幸(お出かけ)や祭祀なども合わせて行いますので、かなり肉体的にも精神的にもとても大変ですね。

 

 

また、天皇は自分の体調が悪いからと言って、仕事を遅らせることができません。

 

天皇はあらゆる国事行為の書類を(内閣から受け取って)その日のうちに決裁しなければならない。なぜなら、例えば風邪を引いて体調が悪いからなどといって、公布の国事行為を一日遅らせたりすると、天皇の意思で立法行為を一日ずらしたということになり、立法権への介入(天皇の政治介入)ととられてしまうからである。

引用:こんなにもたいへんな、天皇「国事行為」の中身(山本 雅人) | 現代新書 | 講談社(1/3) 

 

また、どうしても天皇が国事行為が出来ない場合に、委任をすることが出来ます。

 

日本国憲法第4条 2項

天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。

 

 

国民の前ではいつもニコニコと朗らかなお顔の天皇陛下。 

 

ですが、その裏では非常にプレッシャーのかかる中でご公務をされていることを、是非知っていただきたいと思います。

 

 

【参考】憲法の条文

 

日本国憲法第6条

天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。

天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所長たる裁判官を任命する。

 

 

日本国憲法第7条

天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。

  1. 憲法改正法律政令及び条約公布すること。
  2. 国会を召集すること。
  3. 衆議院を解散すること。
  4. 国会議員総選挙の施行を公示すること。
  5. 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
  6. 大赦特赦減刑刑の執行の免除及び復権を認証すること。
  7. 栄典を授与すること。
  8. 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
  9. 外国の大使及び公使を接受すること。
  10. 儀式を行ふこと。

 

そもそも天皇は直接政治を行わないスタイル

日本国憲法第4条 1項

天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。

 

この日本国憲法第4条の1項では、

 

天皇は政治に関わりませんよ

 

という意思表示をしている訳なんですね。

 

そもそも、天皇は昔からあんまり政治に関わっていません。

 

例えば室町時代も足利さん達に政治を任せていましたし、江戸時代は徳川さん率いる江戸幕府が国を治めていましたよね。 

 

戦前・戦中の大日本帝国憲法下でも、政治の主の部分は内閣・政府および軍部が中心となって行っていました。

 

これは「しらす=知らす」という統治方法で、実際の政治や国家運営は別の人に任せているのです。

ちなみに実際の政治や国家運営を行うことを「うしはく」と言います。

 

じゃぁ天皇にはあんまり権限がないの?と思われる方もいるかもしれません。

天皇はいらないんじゃない?と思われる方もいるかもしれません。

 

ですが日本に皇室があるおかげで、

 

もし現行の内閣や政府がうまくいかなくなったら

 

の事態に柔軟に備えることが出来ています。

 

だから幕府が倒れても、日本が戦争で負けても、日本は日本という国であり続けられたのです。 

 

この天皇・皇室と国民主権が融合する国を、いつまでも存続させていくためにも、我々が憲法やその背後にある皇室の歴史などを知っている必要があるのです。