神道的生活〜神道とは生きることと見つけたり

神道とは、人生を充実させることと見つけたり

天皇家・皇室が実践する最強のリーダーシップ・組織運営。「うしはく」✖️「しらす」という統治方法!

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約2600年以上にわたり、日本の祭祀王としてその勤めを果たし続けている天皇家

古代日本にはたくさんの豪族がいましたが、天皇家の先祖たちはその豪族たちを一つにまとめて大和朝廷を打ち立てました。

 

その天下統一の一大事業を成し遂げるためには、強いリーダーシップが欠かせませんが、天皇家の先祖たちはどんな考えで豪族たちをひとつにまとめたのでしょうか。

 

そこには、リーダーシップに関してのひとつの考え方があります。

 

汝がうしはける葦原中国は、

我が御子のしらす国と言依さし賜えり。

古事記』建御雷神(タケミカヅチ

 

これは建御雷タケミカヅチ)が大国主オオクニヌシ)を会話をしているシーンです。

 

ここではタケミカヅチ大国主にむかって、

 

「あなたの支配している国を、天照大御神の子孫である我々に譲って」

 

と交渉する場面になります。

 

いわゆる国譲り神話というやつですね。

『国譲り』wikipediaより引用

天照大御神高天原にいた神々(天津神)は、「葦原中国を統治すべきは、天津神、とりわけ天照大御神の子孫だ」とし、何人かの神を出雲に遣わした。大國主神の子である事代主神(ことしろぬし)・建御名方神(たけみなかた)が天津神に降ると、大国主神も自身の宮殿建設と引き換えに国を譲る。

 

ここで登場するのは「うしはく」と「しらす」という言葉。

 

これが今回ご紹介する、天皇家のリーダーシップのキーワードになってきます。

 

ちなみに天皇家の考えるリーダー像は「しらす」というものになります。

 

 

しらす」という天皇家の統治方法

 

しらす」とは、神が広く国の事情を聴きながら存在することによって、自然と国民が統合され、国が統合されていくという統治方法で、天皇の統治方法と同一と考えられる。

引用:『現代語古事記』著:竹田恒泰

 

しらす」の元々の語源は、「知らす」ということです。

 

古事記の国譲りのシーンでいうと、「ここは神の国ですよ」と知らしめることを言います。

 

これは武力や搾取によって一方的に支配する考え方とは反対で、

 

・信仰

・理念

人間性や徳

 

などを広く民衆に知らしめて、民衆が自発的にまとまっていくことを指しています。

 

支配というと力で無理矢理というイメージがありますが、

 

しらす」は人々を啓蒙していくイメージです。

 

民衆の中の共通した精神的な基盤というか、軸を「知らしめ」て作り上げていき、それを守っていくことを「しらす」といいます。

 

国譲りの場面では、天皇家大国主が支配している国を「あめなるみち」「神道という信仰」などで啓蒙していったと考えられます。

 

「それぞれの人たちが自発的に」とは言いますが、もちろんそこには推進者としてのリーダーは必要です。

 

日本においては、その「しらす」リーダーを天皇家が担っているのです。

 

そして、物質的・経済的な損得を超えたところで民衆に影響を持っています。

 

 

 

「うしはく」とは?力づくで支配・搾取することなの?

 

「うしはく」とは上記の神や天皇から統治権の委託を受けて、実際の政策を決定する責任を負うことを指す。古くは摂政関白、武家社会の征夷大将軍、そして現在の内閣総理大臣が「うしはく者」にあたる。

引用:『現代語古事記』著:竹田恒泰

 

さて、次は「うしはく」の説明をさせていただきますね。

 

うしはくを説明する時によくある誤解が、

 

うしはくとは、武力や権力を使って搾取する

 

というものなのですが、それは半分間違いです。 

 

うしはくとは、ある影響力を使って国をまとめていくこと。

 

「うしはく」の語源として、うし(主)+はく(領有する)から成り立っています。

 

つまり、主が何らかの影響力を使って実際に領有=経営・運営することを「うしはく」と言うのです。

 

「影響力」というと難しいかもしれませんが、

 

そこで権力をふるい国を治める理由を影響力っていうんですね。

 

例えば、

 

・武力や圧力をかけて強制的に従わせる

・法律を制定し従わせる

・民主主義で選ばれる

 

などなどが影響力と言われ、国の運営の理由となるのです。

 

上記で書いた、権力や武力などで無理矢理支配する事も「うしはく」に入りますし、

 

現在のように主権者である国民が選んだ総理大臣が国をまとめるのも「うしはく」です。

 

そして上記の竹田恒泰氏の著書からの引用に当てはめると、

 

古来より日本は、天皇家統治権を時の権力者に委任する形をとっていたので、

 

天皇から統治権の委任を受けて、実際の政策を実行する責任を負う」ことが、

 

現在の「うしはく」という意味になります。

 

天皇の「しらす」という影響力の基で、権力者が国を「うしはく」していくということですね。

 

なので、「うしはく」=悪いと決めつけてはいけないのです。

 

 

しらす」と「うしはく」がうまく和合して今の日本という国が続いてきた

 

これまでの説明でもお分かりかと思いますが、

 

この国は「しらす」と「うしはく」がうまく和合して存続してきたのです。

 

まとめますが、

 

しらす=その国の規範やビジョン、信仰や文化などの軸となるもの

うしはく=その国を実際に経営すること

 

国家を実際に運営し、安定的に経営をしていく役目の人。

国の精神的な基盤となる、損得を超えたところで影響力を持つ役割の人。

 

 

つまり「しらす」人と「うしはく」人が両方ともしっかりと存在したからこそ、

 

日本は2600年という世界一長く続いている国になりました。

 

 

これは日本が古代より実践してきた知恵であり、天意に沿う組織の運営方法だと思います。

 

隣の中国では、何千年のうちに何回も易姓革命が起き、不安定な社会情勢に陥り、人心も荒廃しています。

 

 

人が長く、笑顔で、安心していられる組織。

どうせ所属するのであればそんな組織や国、社会で生活をしていきたいですよね。

 

これからもそんな社会を維持するために、我々が国を支え、皇室が国民を「知らし」ていけることを説に祈っています。