神道的生活〜神道とは生きることと見つけたり

神道とは、人生を充実させることと見つけたり

伊勢神宮に学ぶ「式年遷宮」の意義とは?常若の思想?本当の理由、意味などなど。

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先日、タイ人の友人に

「日本の神様の住み家って木でできてて脆いやんな?」

「すぐ壊れるやんけ、てか木とか腐るよね?燃えるよね?」

と言われました。

 

彼女は悪気があったわけではないのです。

実際に海外の神殿は、石造りが基本です。

ギリシャやローマの神殿、キリスト教の教会、タイの寺院など、世界の多くの神聖な建物は牢固な石やレンガなどで作られています。

なので、神様という最高なものの住み家が、なぜすぐ壊れる木で作ってあったのが気になったようですね。

 

でも、そこをあえて木で作るのがジャパニーズスタイル

 

そこには4つの深い思想と理由があるといわれています。

 

今回は、伊勢神宮式年遷宮を題材にして、式年遷宮を説明していきます!

 

式年遷宮とは?

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まずは基本からですね。

 

神社の神殿を改築・修理するとき、神体を移すこと。

 引用:コトバンク遷宮」より

 

皆さん勘違いするのですが、遷宮は新しい建物や鳥居を建てることではありません。

 

新しい建物(神殿)の中に、神様がお移りになることを遷宮といいます。

要するに神様のお引越しの事を言うのですね。

 

そして遷宮の時には、神殿や鳥居だけでなく、ご装束や祭具なども新しくするとのことです。

 

イメージとしては、すべて新しく心機一転して、神様に新生活を送っていただく感じです。

 

ですが、なぜ遷宮をやる意味があるのでしょうか。

「石で造ればいいがね!」って思いませんか?? 

 

ここに日本ならではの4つの理由があるのです。

 

 

理由① 常若の思想=常に若く瑞々しく

まず一番に挙げられるのは、「常若(とこわか)の思想」と呼ばれるものです。

 

常若とは、

常に若々しい、瑞々しいさま 

のことを言うそうです。

 

日本人は「常若」を愛してきました。

常に流れて巡っていくこの世界の中で、停滞して腐敗していく事を嫌ったのです。

 

そして「常若の思想」を現実世界・物質世界に顕現したのが、式年遷宮であるといわれています。

 

式年遷宮は、神々を美しく瑞々しい神殿でお祀りしたいという古代の人々の発想から生まれたもの。そこには、神と供に生き、命の永遠の連鎖を願う、究極の祈りと感謝が込められている。(中略)

そこには、常に若々しく美しく生き、その精神を子孫へ伝えたいと願う人々の思いも重なる。(中略)常若とは、衰えることなく瑞々しいエネルギーがあふれている状態をいう。引用:『常若の思想』著・河合真如

 

永遠に若々しいエネルギーを持ちたいという人々の想いと、その若々しいエネルギーを次の世代、子々孫々に受け継ぎたいという願いが、この常若の思想を作り上げたのです。

 

 

 

理由② 循環の思想=命は永遠にめぐり続ける

日本人の自然観の特徴として、四季が挙げられます。

外国にも四季はありますが、日本人ほど繊細にとらえていませんでした。

 

四季が巡る自然とは、生と死が繰り返される環境です。

春になると植物や生物が活気づき、冬になれば死ぬ。

そしてまた春の復活の時期が訪れる。

こんな自然観を、循環の思想と言います。

 

そのため古代日本人の生命観では、いのちは生と死を繰り返しながら、永遠にめぐっていくと考えられていたのです。

 

 原初と

今が

つながる

引用:伊勢神宮式年遷宮 公式動画「永遠の祈り」より

https://www.youtube.com/watch?v=_ttXjy_IZ6w

 

伊勢神宮の公式動画にもある通り、20年ごとに建て替えることにより、原初と今がつながっているのです。

 

これが日本人が持つ循環の思想です。

遷宮には、永遠に続くいのちへの祈りも込められています。 

 

理由③ 伝統をそのまま受け継ぐために

式年遷宮は、伝統的な技術を引き継ぐことにも大きな役割を担っています。

 

前述のタイの友人に

 

「木って燃えるやん?テロとか起きるで、今後!」

 

って言われたのですが、

 

テロが起きても国民がブチ切れるだけで、まったく問題はありません。

政府としては冷静に遺憾の意を表明して終わりです。

 

20年に1度立て替えてるのですから。

 建て替えられたの最近やし。

 

それに、20年ごとに作り直している為、技術が途切れることがないんですね。

昔の技術がそのまま途切れることなく今に受け継がれているのです。

 

最も古く

最も新しい

永遠の日本

 

引用:伊勢神宮式年遷宮 公式動画「永遠の祈り」より

https://www.youtube.com/watch?v=_ttXjy_IZ6w

 

 

上にも書きましたが、式年遷宮とは神殿だけでなく、宇治橋や鳥居、ご装束から祭具に至るまで、何から何まで新調をします。

そのため、神殿以外の全ての技術も、常に受け継がれ続けていくのです。

 

 

理由④ ひな形の思想=日本への永遠への祈りを定期的に行う

 

天皇の大御心による

日本の永遠への祈り

引用:伊勢神宮式年遷宮 公式動画「永遠の祈り」より

https://www.youtube.com/watch?v=_ttXjy_IZ6w

 

遷宮とは、天皇の大御心によって執り行われます。

 

天皇の大御心とは、

 

日本が永遠に繁栄して、続いていきますように

 

という心です。

 

日本人の考え方に「ひな型の思想」というものがあります。

「ひな形の思想」とは、

 

望む未来を、まずは小さなミニチュアで実現し、そこに祈りを込める

 

 

ことを言います。

 

ひな祭りでは、ひな人形に女の子の幸せを込めますね。

ひな人形は、お内裏様と結婚した女性がモデルとなっています。

女の子に幸せな将来が来ることを祈り、そのモデルであるお雛様を祀るのです。

 

これがひな形の思想といいます。

分かりにくいかな?(笑)

 

神宮を常に新しくして、永遠に存続させるということ。

これが遷宮ですが、神宮を日本に見立てて、永遠の日本を祈っているのです。

 

日本も常に新しく世代が変わり、伝統を受け継いで、永遠に若々しく続きますように

 

こんな天皇の大御心=祈りを、遷宮をひな形にして言祝いでいるのです。

 

 

 

次の伊勢神宮式年遷宮2033年 

 

前回の伊勢神宮式年遷宮は平成25年(西暦2013年)でした。

20年に1度なので、次回は2033年になります。

 

それまでに、今の日本の反映が続いていればいいですね。