神道的生活

神道とは、人生を充実させることと見つけたり

古代中国の『乱世の兆候』by 荀子が、日本の現在にも当てはまってる件について

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人は歳をとると「最近の若い奴は…」というセリフを吐きたがるものですね。

一説によれば、古代エジプト人も同じような事を言っていたとのことです。

 

ですが、最近の日本の世相を見ていると、少しおかしいと感じる事が多いのも事実。

これを「世代が変わったんだよ」で済ませていいものなのかと考えてしまいます。

 

さて、今回は古代中国の荀子という人が言った、『乱世の徴』をご紹介したいと思います。

 

ちなみに荀子とは、性悪説の教祖のような人。

深掘りして調べてみるのも面白い思想家ですよ!

 

 

乱世の兆候

 

乱世の徴候を述べる。服装は華美、容貌はなまめかしく、風俗は淫乱、心は利益ばかりを追い、行動は筋道がなくて乱雑、音楽は歪み、礼の文飾はよこしまで装飾過多、生者の生活には節度がなく、死者を葬るやり方は墨子の愚かで薄情な流儀であり、礼義を卑しんで勇気と力を貴び、貧しければ盗み、富んでいれば他人を傷つける。治世は、これらと反対の徴候を示す。

 

参考: http://sorai.s502.xrea.com/website/xunzi/楽論篇第二十/gakuron04/

 

1.華美な服装

 

必要以上に華美・奇抜な服装の人が増えたら危険だと言っています。

書き下し文では「ソノ服は組」とありますが、古代中国では、服を組み合わせて着ることが華美な服装といわれていました。

 

現代社会でもオシャレ?をする人は多いですが、それも行き過ぎは良くないでしょう。

特に服装でアイデンティティを表現しようとしたり、人の上下を測ろうという思考は危険です。

 

つまり荀子は人は外見ではなく、中身で判断されるべきといっているんですね。 

外見だけ取り繕くろう社会になると、「外見がよければ多少の事は許される」と内面が疎かになっていきます。

 

また、外見だけを重視してると簡単に騙され、詐欺が跋扈する世界になります。

「こんなイケメンが泥棒なんてするはずがない。信じたくない。」というのは私の友人女性の談です。

 

ですが 、身だしなみとして最低限、清潔感と良識的なセンスとTPOは弁えましょう。

 

 

2.男性の女性化

 

この社会は、基本的に男女という陰陽が一体となって成り立っています。

男性の見た目が女性化すると、逆に女性が男性のようになって来るのはご経験からも察していただけると思います。

逆に、女性が男性のようになってきても、男は女性化していきます。

 

つまり、男性の女性化というのは、社会のバランスが乱れているというバロメータになっているのです。

 

 

3.淫乱を肯定する社会的風潮

 

「エロかわいい」「キスしたくなる唇」などの言葉が通勤電車で目にできる時代です。

 

ここで荀子が警告しているのは、恋愛や性行為をオープンにし、肯定し、助長するような社会的風潮になってないかという事です。

 

性行為・性欲は非常に大きなエネルギーです。

家族関係の始まりともなりえるし、社会的な信頼関係にも影響します。

 

異常性欲や不倫などで社会的な地位や財産をフイにしてしまう人もいますよね。わかっちゃいるのに辞められないほど、人間に強く影響するものなのです。

 

この強いエネルギーに支配されると仕事や家庭が疎かになり、そういった人が多い社会は衰退していきます。

 

 

4.利益のみで行動する

 

カネの為ならなんでもしていい。

売上の為なら人を騙すし、騙された人は自己責任だ。

カネは人の信念や社会の秩序を曲げるパワーを秘めています。

 

このような考えが跋扈していくと危険だと説いています。

 

 

5.乱雑な行動をする

衝動的な行動、目的の無い行動、感情的な行動が増えていませんか?

 

目的や理念、道徳心なく、感情的に行動する人。

先々を考えずに衝動的に行動する人。

こういった人が多くなると危険です。

 

例えば、酒に酔ってる人をイメージすると分かりやすいかもしれません。

感情的に動いて周りの人を傷つけ、喧嘩をして社会的な地位を落とし、理性より衝動性や欲望が勝つので人に騙されつけこまれる。

 

困った事に、お酒を飲んで無いにも関わらず、こんな酔っ払い状態の脳みその人が沢山います。

 

多くの人がこのようになってしまうと、生活が成り立ちませんよね。

 

 

6.音楽が乱れている

そもそも音楽が人の心の中に入るのは深く、その人を教化することは速やかである。

(中略)

音楽がなまめかしくて歪んでいるならば、人民は淫奔散漫となって賤しくなるであろう。淫奔散漫であればカオスとなり、賤しくなれば争う

 

これは荀子の言葉です。

ちなみに乱れた音楽の例として

 

・やけに刺激的なリズムや歌詞

・詩的でもなく、直接的で幼稚な表現

厨二病

・安っぽく薄い道徳や風潮、思想を広めるもの

・人を傷つけたり、争いを煽るもの

・非道徳的な歌詞や音楽

・ネガティブな気持ちをさらにネガティブにするような歌詞や音楽

 

がざっと挙げられます。

 

音楽のチカラは大きいからこそ、気をつけなければいけないといっています。

 

7.礼が形骸化、華美になる、廃れる

 

人に礼なければ則ち生きられず、事に礼なければ則ち成らず、国に礼なければ則ち寧からず。

これも荀子の言葉です。

 

礼というのは、他人への敬意を込めたコミュニケーションの事をいいます。

その礼が廃れる=機能不全となると、世の中が乱れるといっています。

 

例えば、

・礼に敬意がなく、カタチだけをしている

・礼をしている自分カッケー☆のようなら自己満足の為に行うこと

・マナーを守りすぎて、行き過ぎること

・礼をパフォーマンスと勘違いし、華美になること

・そもそも礼なんてかんけーねーよという人

 

社会は人と人が集まってできるもの。

だからこそ、他人への敬意がなければ成り立ちません。無礼を感じた時に、人は不穏になります。

だからこそ、気持ちの面から礼を見直して見ることが必要です。

 

 

8.節度のない高望みする生活

 

これは改めて書くまでもないですが、自分の身の丈以上の生活をしたり、やるべき事をやらずに享楽に走ったりすることです。

 

9.死者や死後の世界に対する扱いが疎かになる

 

ここでは墨子という思想家の名前が出ていますね。

確かに墨子は葬儀を簡素にするように言っていますが、その真意には諸説あるようなのでここでは触れません。

 

葬儀を疎かにするということは、死後の世界を疎かにするということ。

ひいては、現世に固執し、利益主義や欲望第一主義になるということです。

自分の目に見えないものや知らないこと、感じられないことは信じないという、視野が狭量で無知蒙昧な人間。

死んだ人間には意思がないから、何をしても無視をしても構わないという軽薄な人間。

 

「自分を超えたものを信じる」というのは社会に偉大なものを遺した人に多い特性ですが、その真逆の性質を持つ人間が増えることは、社会の衰退を招きます。

 

 

10.イキり屋さんが多くなる

 

勇気や力を過度に讃える風潮はないでしょうか。

力や勇気は生きていく上で必要な要素ですが、そこに礼や義理などがなければ、それはマイナスの要素になってきます。

 

ですが、この力や勇気のみをピックアップし、礼や義理などの要素を切り捨てて広告をしている事のなんと多い事でしょうか。

 

礼や義理などを欠いた社会は、動物の群れに過ぎないと感じます。

 

 

11.貧富にて自分の行動を左右される

 

貧しければ盗み、富んでいれば人を傷つける。

金や生活環境によって、自分の行動が左右される人が多くなると、社会は乱れてきます。

 

社会の貧富の構造は、どこにでもあるものです。社会の中の富めるもの、貧しいものは、ある意味役割として必ず必要なものです。

貧しいものは道徳を大切にし風紀を作り、仕事に精を出して社会の土台をつくる。富めるものは仁を大切にし、他者を積極的に支援していく。

こういった姿勢がお互いに重要になってきます。

 

そのためには、貧富に関わらず、お金や環境に左右されないプリンシプル=自分の軸をもって生きることが大切だということですね。

 

 

 

ひとりひとりがしっかりと生きること

 

荀子が『乱世の徴』として述べていることは、社会の仕組み云々ではありません。

政治が悪いから、税金が高いから、汚職がはびこっているから…

そんなことは一つも書いていませんね。

 

荀子は、ひとりひとりの生き方が社会の安定を生むと考えています。

だからこそ、『乱世の徴』では社会で生きる個人についての警句が書かれているのです。

 

子供達やら孫たちに、幸せに生きられる安定した社会を遺していくため、ひとりひとりが気をつけ、見直していくべきではないでしょうか。